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パレード

街の景色は移ろいながら 

止まったままの針を追い越してゆく

現実に浸された無愛想な世界から

君を連れ出すのさ

目を覚ました僕はさまよいながら

終わったはずの台詞を繰り返す

戯言にまみれた凡庸な世界から

抜け出すための合図

息を殺して すれ違った

何だってできるような 気がしていたんだ

炙り出した空に吸い込まれる

途方に暮れる季節の匂いに

腐った心をなだめるように 汽笛がなった

青色のパレードを見た

甲斐性のない言い訳は もう聞き飽きたよ

悲しくもない 痛くもない 慰めはいらない

夜空の向こう 駆ける春も

無為に過ぎ行く日々も

こぼさぬように切り取って

​どこにだって行けるさ

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